2024/04/12 00:40
———————————-忘れていた記憶だった。嬉しかった、楽しかった、そういう良い記憶も忘れてしまうのは少し寂しい。公園の近くの家からは、心地よいメロディーと音が聴こえていた。忘れ去られたはずの記憶は、反転世...
2024/04/12 00:21
-------------------------春の匂いがした。桜が舞い、草木が揺れ、目を閉じればそのまま夢の中に溶けていくような昼下がり。お母さんと歩いたあの公園の記憶。追憶の春。(初回更新 2024/1/05 14:48)
2024/04/12 00:20
僕のお母さんは、周囲からチェシャと呼ばれていた。お母さんはそれが好きではなかったみたい。お母さんが好きではないものは僕も嫌いだ。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー「ママ〜チェシャの毛の色、綺麗...
2024/04/12 00:19
拾われて1ヶ月が過ぎようとした頃。人間不信は治らぬまま、それでも空腹には抗えなかった。体力も少しずつ戻り、人間が暮らす家での暮らしにも順応しつつあった。-------------------------------------------「...
2024/04/12 00:18
あの日から心がぐちゃぐちゃになって周りを憎んだ。苦しくて泣いたって、内側で叫んだって、届かずにその声は落ちた。---------------------------------------------「ママ、この子の名前考えようよ!何がいいか...
2024/04/12 00:15
あれからどれくらい経っただろうか。まだまだ子猫のまま母親を亡くした猫は、ろくに食事を取る事が出来ずに痩せ細り寒さにじっと耐えたままついに茂みの中で動く事が出来なくなっていた。-----------------------...
2024/04/12 00:15
チェシャ猫は、そこにいるけどいない。感情は、たしかにここにあるけど、直接触れることは出来ない。そして、感情はひとつの言葉で表すには難しく、様々なものが絡まりあっている。絵の具の流動性と色彩は、感情...
2024/04/12 00:13
母親を亡くしてもなお、その子は生きていくためにその場を立ち去らなければならなかった。人間界では、野良猫は死んだら「ゴミ」扱い。人も動物も変わらない、同じ「命」なのに…。------------------------------...
2024/04/11 23:30
これは、空想の猫の話。第1話は、猫の世界にもあるかもしれない混沌の話。------------------僕は、毎日お母さんととっても広い範囲を自由に行動しているよ。なんか大きな箱の中で人間といる仲間も見かけるね。窮...